映画ファンの間で度々議論を呼ぶのが、「ノーカット放送」という表記の厳密な定義です。映画が地上波で放送される際、枠内尺に収めるためにシーンが削られるケースは珍しくありませんが、日テレが「本編ノーカット」と銘打つ場合は明確な基準が存在します。
「本編ノーカット」とは、劇場の本編開始から本編終了(物語の最後のカット)までの映像を1秒もカットせずに放送することを意味します。しかし、映画ファンがしばしば混同するのがエンドロール(スタッフクレジット)の扱いです。
日本の地上波放送では、放送時間枠(通常は21時00分〜22時54分の114分)の制約と民放のCM挿入義務があるため、エンドロールは右側や下部に縮小表示され、次週予告や別番組の告知映像と重ねられるか、尺の都合で途中フェードアウトされるケースが大半です。完全なエンドロールまで鑑賞したい場合は、パッケージソフトや一部の動画配信サービスに軍配が上がります。しかし、物語の展開や演出を損なわずに地上波で届ける「本編ノーカット」は、映画への最大限のリスペクトを担保したフォーマットといえます。