戦闘能力の高さだけでなく、銀時の生き様を凝縮した言葉の数々もまた、彼の「かっこよさ」を確固たるものにしています。彼が発する名言・名セリフには、理想論や絵空事ではない、現実の酸いも甘いも噛み分けた大人の重みが宿っています。
「美しく最後を飾りつける暇があるなら、最後まで美しく生きようじゃねーか」――紅桜篇の終盤で放たれたこの台詞は、死に場所を求めることこそが武士道とされていた価値観を痛烈に否定し、どんなに不格好でも泥にまみれて生き抜く尊さを説いた名言です。また、「俺のこの剣、こいつの届く範囲は俺の国だ」という言葉にも現れているように、世界を救う大義名分ではなく、自分の目の前にある手の届く仲間だけは何があっても守り抜くという現実主義的な情愛が、現代の読者に強く響くのです。