家系ラーメンの歴史において、吉村家からの歴史的枝分かれとして名高い「本牧家」。そこから派生した「川崎家」での修行を経て、1996年創業の看板を掲げたのが青物横丁の「まこと家」です。吉村家直系店舗が「醤油ダレ(カエシ)のキレ」と「スモーキーなチャーシュー」を前面に押し出すのに対し、本牧家系譜の真骨頂は分厚い豚骨のコクと鶏油(チーユ)の甘みにあります。
まこと家はそのクラシカルなDNAを忠実に継承しながら、極めて個性的なアレンジを加えてきました。最大の特徴は、一般的な家系ラーメンの象徴である「ほうれん草」がデフォルトの具材に含まれていない点です。基本のトッピングは海苔3枚、チャーシュー、刻みネギのみ。この潔い構成に、常連客の多くが注文するのが名物の茎わかめ(150円〜200円前後)トッピングです。シャキシャキとした鮮烈な歯ごたえが、粘度の高い濃厚なスープの合間に抜群のリフレッシュ感をもたらします。
麺はもちろん、家系御用達の絶対的王者である酒井製麺の特注中太平打ち麺。短めの麺が力強いスープとたっぷりの鶏油をしっかりと持ち上げ、一口ごとに小麦の豊かな風味を口内へ運びます。