折り紙は指先の協調運動を促す優れた知育教材です。しかし、発達解剖学の観点から見ると、2歳児の手指はまだ対向運動(親指と人差し指を正確に向き合わせてつまむ動作)が未成熟であり、手のひら全体で紙を握り潰してしまう傾向があります。
3歳児になると手首のスナップや指先への局所的な加圧が可能になります。それでも「左右対称に角を合わせる」という空間認知能力は発達の途上にあります。子どもが折り紙を前に固まってしまったり、破いてしまったりするのは、集中力の欠如ではなく運動機能と認知機能のギャップが原因です。保育現場では、このギャップを埋めるための足場かけ(スキャフォールディング)が不可欠となります。