保護者が最も警戒すべき誤解は、「自彊館中に入れば無条件で高校の希望コースに進学できる」という思い込みです。学校側が設けている内部進学の評価システムは、学力基準において極めてシビアに機能しています。
自彊館中学校のカリキュラムは高校内容の先取りを前提とした進度設定になっており、中学3年次の定期考査、実力テスト、外部模試の総合判定によって高校進学時の配属先が決定されます。最難関国公立大学を目指す「医進・サイエンス系」や「特進コース(中高一貫クラス)」に進むためには、学年上位の学力水準を維持し続けなければなりません。一定の基準点に達しない場合、高校からの高入生が多数を占める進学クラスや総合系コースへのスライド配置が行われます。
また、全国区で活躍するサッカー部、ラグビー部、バレーボール部、野球部などの強化指定運動部は、練習時間が夕方から夜遅くまで及ぶため、平日補習が義務付けられている最難関特進コースとの両立には明確な制約が存在します。中学時代に自彊館中で学んだ生徒が高校で強化指定部に入る場合、進学実績を追う特進クラスではなく、部活動と大学進学の双方を担保する専用コースを選択するケースが主流となっています。