手足口病の感染経路は、咳やくしゃみによる「飛沫感染」、ウイルスが付着した手で粘膜を触る「接触感染」、そして便中に排泄されたウイルスが手指を介して侵入する「糞口感染」の3つです。特に大人の家庭内感染は、おむつ交換や嘔吐物処理における接触・糞口感染が主因となっています。
| 臨床項目 | 乳幼児(1, 5歳) | 大人(20, 40代の親世代) |
|---|---|---|
| 家庭内二次感染率 | 70%, 80%(兄弟間) | 5%, 10%(親への感染) |
| 発熱の傾向 | 微熱~38℃台(半数以下) | 38.5℃, 39.5℃の高熱頻度が高い |
| 皮膚症状の主訴 | 軽度の痒み、違和感程度 | 歩行困難を伴う強い圧痛・激痛 |
| ウイルス排出期間(便) | 症状消失後も2, 4週間継続 | 症状消失後も2, 4週間継続 |
| 回復までの期間 | 3, 7日で自然軽快 | 7, 14日(皮膚落屑・爪変形は数か月) |
表から明らかなように、大人は発症頻度こそ低いものの、症状の苛烈さと回復までの期間において子どもを大きく上回ります。特に注目すべきは、解熱して皮膚の発疹が治まった後も、2, 4週間にわたり糞便中に大量のウイルスが排出され続けるという事実です。「症状が治まったから安全」という油断が、家庭内での時間差二次感染を引き起こす最大の盲点となっています。