両雄の進化は、四輪駆動システムのハイテク化そのものであった。三菱は機械式LSDの限界を突破すべく、後輪左右の駆動トルクを移動させる「AYC(アクティブ・ヨー・コントロール)」をエボIVで導入。さらにエボVIIでは前後輪の差動制限を電子制御する「ACD(アクティブ・センター・ディファレンシャル)」を組み合わせ、回頭性とトラクション性能を同時に飛躍させた。
スバルはこれに対抗し、ドライバーが任意に前後トルク配分をダイヤル調整できる「DCCD(ドライバーズ・コントロール・センター・ディファレンシャル)」を熟成させた。機械式LSDと電磁クラッチを融合させ、ドライバーの入力に対するリニアなフィードバックを追求した。
| 比較項目 | ランサーエボリューション(VII〜IX) | インプレッサ WRX STI(GDB系) |
|---|---|---|
| 搭載エンジン | 4G63(直列4気筒DOHCターボ) | EJ20(水平対向4気筒DOHCターボ) |
| シリンダーブロック材質 | 鋳鉄(高強度・超高ブースト対応) | アルミダイキャスト(軽量・低重心) |
| センターデフ制御 | ACD(油圧多板クラッチ電子制御) | DCCD(電子制御電磁多板クラッチ) |
| リヤデフ制御 | AYC / Super AYC(トルクベクタリング) | 機械式LSD / トルセンLSD |
| 競技における優位領域 | ジムカーナ、ダートラ(低中速・急旋回) | サーキット、高速ステージ(高速安定性) |